世界人口70億人に (朝日新聞2011年10月27日朝刊)
国連人口基金は、10月26日に2011年の世界人口白書を発表した。
同白書によると、世界人口は、10月31日に70億人に達する。貧困と不平等、高齢化、環境保護など
世界が直面する7つの課題を挙げ、その克服の為に70億人、一人ひとりの協力が必要だと訴えている。
1950年代初期に48歳だった平均寿命は、68歳に。乳児死亡率は出生千人あたり133人が46人
に激減。予防接種の普及が幼児期の疾病率低下に寄与している為、世界人口は1987年に50億人、
1999年に60億人と順調に増加し、2050年には93億人、21世紀末には100億人を超えると
見込まれる。 国別では、中国の13億4800万人が現在最も多いが、インドの増加が顕著で
2021年には14億人に達する見込みで、中国を超えると見られる。
一方、日本では、昨年の国勢調査で、出生数が死亡数を下回る「自然減」が恒常化し、人口が減少
している。少子化対策が急務と課題提起している。
世界自然保護基金(WWF)によると、2003年時点で世界のエコロジカルフットプリントは、
一人当たり自然利用が2.2グローバルヘクタールで、地球上の生産可能な面積1.8グローバル
ヘクタールを既に22%超えている。つまり、地球が生産できる以上の自然の量を人間が利用している。
世界規模では、地球が1.25個、日本規模で2.4個、米国規模で5.3個必要と試算している。
世界人口増加は、水、食料の確保などが深刻になる一方、先進国では一層の高齢化が進行する。
人類が将来に向けて共存共栄していくためには、地球にやさしい生活スタイルへの転換が急がれる
所以であり、世界が手を携えて解決していかなければならない大きな課題です。